03-8 上原先生パリだより Feed

2015年6月 8日 (月)

パリの美術館案内① 〜 ルーブル美術館 〜

Bonjour!

 パリだよりでは,様々な美術館・博物館を紹介していきます。初回はルーブル美術館です。

 ルーブル美術館の名は誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。広さ,収蔵品数,入館者数のどれもが世界最大規模。先史時代から19世紀までの美術品がところ狭しと展示された館内は圧巻の一言です。展示を1つ1つじっくり見ようとすると,全てを見終わるのに数週間はかかると言われます。ルーブル美術館の建物は元は要塞としてつくられ,紆余曲折を経て美術館として開館しました。ルーブルの歴史がフランス史と関連しているのでぜひ調べてみてください。

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 それでは収蔵品をみていきましょう。

写真下:『サモトラケのニケ』

21年半以上の修復を経て再公開されたギリシア彫刻の傑作です。

写真下:『皇帝ナポレオンⅠ世と皇后ジョセフィーヌの戴冠』ダヴィッド作

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世界史の教科書によく掲載されている有名な絵画です。写真ではわかりにくいですが,縦6.21メートル,横9.79メートルの大作です。

写真下:『民衆を導く自由の女神』ドラクロワ作

4こちらも教科書によく掲載される絵画ですね。フランス革命を描いた絵画です。

写真下:ドラクロワの自画像

5ウジェーヌ・ドラクロワ(1798〜1863)は数多くの名作を生んだフランスの画家です。アトリエ兼自宅は,現在,ドラクロワ美術館としてパリ市内にあります。

写真下:ドラクロワが描いたショパンの肖像画

6ドラクロワによって描かれた作曲家ショパンの有名な肖像画もルーブル美術館に収められています。

写真下:『墓場の少女』ドラクロワ作

7美術選択の生徒が,授業で模写した作品もあったりします。

 『モナ・リザ』をはじめとする有名な絵画や彫刻もいいのですが,ルーブル美術館の展示で私が特に好きなのは,古代エジプトや古代オリエントの美術品です。西洋とは違う独特な造形美に心惹かれます。

写真下:『ラムセスⅡ世の巨像』

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写真下:『アッシリアの有翼牛に守られた門』

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写真下:『ハムラビ法典』

10「目には目で,歯には歯で」の言葉で有名ですね。よく報復について書かれた言葉と解釈されていますが,本来の意味は違うようです。ぜひ調べてみてください。

収蔵品のごくごく一部を紹介しました。

前回の『モナ・リザ』含め,写真は全て私が撮影したものです。ルーブル美術館はじめ,欧米の多くの美術館・博物館ではフラッシュや三脚を使わなければ写真撮影はOKとなっています(中には著作権等の理由で撮影不可の場合もあります)。日本の美術館はほとんどが撮影不可です。それぞれの事情があると思うのでどちらが良い悪いとは言えません。スマートフォンの普及で,カメラによる記録がますます身近で手軽になっています。どんなに便利になろうとも鑑賞者の「モラル」が重要ということは言うまでもありません(「自撮り棒」が問題になっています。先日,ルーブル美術館で係員から注意を受けている観光客を見かけました)。

写真下:夕陽に照らされるカルーゼル凱旋門

11ルーブル美術館敷地内にある門です。元はこの地にあったテュイルリー宮殿の門として作られました。テュイルリー宮殿は「パリ・コミューン」の動乱の際に焼失してしまいました。

À bientôt!(また近いうちに!)

2015年5月23日 (土)

国際都市パリ

Bonjour!

パリで暮らし始めてから3週間が経ちました。ほぼ毎日,美術館に通っています。それでもまだまだ観尽くせません。

写真下:世界で最も有名な女性『モナ・リザ』

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だいぶ生活に慣れてきました。買い物での支払いがスムーズになりましたし,行きつけのパン屋もできました。パン屋のおかみさんとは「今日は暖かいね」や「このパイには何が入っているの?」など話をするようになりました。その土地の人と触れ合ってこそ,自分もここに暮らしているという実感が湧くものです。

パリの街を歩いていると多くの人種の人々とすれ違います。日本と違いヨーロッパの国々は陸続き,加えてEU圏内は入国審査なしで移動できるので人の往来が盛んです。また,パリは観光都市で世界中から人が集まってきます。美術館の充実ぶりや39の世界遺産,グルメなどを考えるとフランスを訪れる観光客数が世界一(年間7600万人以上)というのもうなずけます。国際列車が発着する大きな駅に行くとそれを強く実感しますし,カフェに座り人の流れを眺め異国の言葉に耳を傾けているだけで世界は広いと感じさせられます。

写真下:ノルマンディー地方への発着駅「サン・ラザール駅」 

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前述したように,パリには多くの人が集まります。人の活発な往来や経済活動は発展を生み出しますが,それと同時に様々な問題も生じます。難民問題や経済格差はフランスだけでなくヨーロッパ全体が抱える悩みです。日本にも当てはまる点がありますね。

特に難民問題は,つい最近日本でも大きく取り上げられました。聞いたことのある人もいることでしょう。日本ではなかなか実感のわきにくい話かもしれませんが,ここフランスでは対岸の火事などではなく,目の前に突きつけられた課題なのです。

このような時事問題や最近の話題などの情報源はアパートのテレビで流れるニュースです。どのような内容のニュースをやっているかは映像を観ているとおおまかにはわかりますが,フランス語の放送ですからさすがに細かいところまではわかりません。そういう時に助かるのが,日本語情報誌です。

フランス在住日本人向けの情報誌が複数あり,特に知られているのが「ニュースダイジェスト」と「OVNI」です。最新の政治ニュースから美味しいレストランの情報までと幅広く伝えてくれます。2誌とも月2回の発行で無料,お店やメトロの駅などで入手することができます。

写真下:「ニュースダイジェスト」と「OVNI」の最新号

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どちらもウェブサイトがあります。興味のある人はパソコンやスマートホンから検索してみてください。次のキーワードで検索するとすぐに見つけることができます。

 「ニュースダイジェスト フランス」   「OVNI(オヴニー)」

奄美地方が梅雨入りしましたね。次のパリだよりを更新する頃は県内全域が梅雨入りしていることでしょう。大雨にはくれぐれも気をつけてください。

写真下:夜のノートルダム大聖堂とエッフェル塔

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À bientôt!(また近いうちに!)

2015年5月 7日 (木)

Bonjour!

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甲南高校の皆さん,お元気ですか。上原です。4月29日に渡仏してから1週間が経ちました。初めてのパリだよりを送ります。

この時期のパリは1年を通して最も過ごしやすい季節のようです。確かに同じ時期の鹿児島と比べると過ごしやすく感じます。しかし,朝夕は肌寒く長袖が欠かせません。また日中でも急に雨が降ったり,強風が続いたりと気まぐれな気候の毎日です。ですから,外出の際はバッグに入る上着と折りたたみ傘を持つようにしています。

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今回私は美術留学でパリに滞在しているのですが,最大の目的と言ってもいいのが美術館巡りでしょう。ご存知のようにパリはじめヨーロッパ各地に世界的に有名な美術館や博物館がたくさんあります。「ロゼッタストーン」で有名なイギリス・ロンドンの大英博物館,ボッティチェリ作「ヴィーナスの誕生」を収めるイタリア・フィレンツェのウフィツィ美術館・・・。その中で最も心惹かれるのがパリにあるルーブル美術館でしょう(一番上の写真は、ルーブル美術館とガラスのピラミッドです)。「モナ・リザ」はじめ世界的名作が目白押しです。そんなルーブル美術館で早速年間パスポートを申し込みました。世界中から観光客が集まるのでチケット売り場はいつも行列。また,全てを観て回るには何日もかかってしまいます。年間パスポートがあれば行列に並ばずに入場できますし,日を分けてゆっくり鑑賞することができます。

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これから来年の3月までの約1年間,ここパリから甲南高校の皆さんに様々なことをお伝えします。このような機会は滅多にないことですので,少しでも皆さんの感性を刺激できる,役に立つようなことを届けることができればいいなあと思っています。

 À bientôt!(また近いうちに!)

2015年4月30日 (木)

上原先生から電話

先ほど,上原先生から無事パリに到着しましたと国際電話がありました。アパートにも入居できて1泊目,夕べの晩ごはんはレトルトのカレー だったそうです。まあそのうち慣れるって!

2015年4月27日 (月)

上原先生離日のごあいさつ

今年度国外留学される上原先生(写真:手前右から2人目)が明後日朝鹿児島空港から出発されるとのことで,学校にあいさつに来られました。もともと4月中旬の出発予定が少し伸びて明日になったそうです。職員室の先生方と記念撮影をしました。

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元気でいろいろな経験を積んで帰ってきてくださることを学校をあげてお祈りします。
上原先生からは定期的にパリからブログの記事を送っていただくことになりました。さっそく「上原先生パリだより」のコーナーを作りましたので,ご期待ください。

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