7日目も大変有意義な研修ができました。~学びにUK~
早いもので7日目を迎えた3月8日は,ガイドのタイバーズさんに案内され,初めて全員でイギリスの地下鉄などに乗り,ロンドン中心部へ向かいました。
写真下:乗り換えの確認をするタイバースさんと生徒
写真下:到着したラッセルスクエア駅
ロンドン中心部に到着後,まず向かったのは大英博物館。
ご存知の通り,世界史の教科書にも登場する数々の文化財が所蔵されていることもあって,この日を大変楽しみにしていた生徒も多かったようです。
写真下:大英博物館前で
館内ではタイバースさんのわかりやすい説明で,大英博物館の歴史や数々の文化財について多くのことを教えていただきました。
特にロゼッタストーンを見るのを楽しみにしていた生徒が多く,レプリカの前での説明を目を輝かせながら聞くとともに,手で触るなどしてから本物を見学しました。
写真下:レプリカの前で説明を受ける生徒と,実物の写真
その後も,半日という短い時間ではありましたが,エジプトやローマの古代の文明や展示品について,いろいろな逸話を混じえながら教えていただきました。
多くの生徒が大英博物館を半日しか見れないのは残念と語っていました。
大英博物館見学の後は、本校23期 川島信之さんからロンドン大学( UCL )のアンダーソン教授を紹介していただき、UCLを訪問する機会をいただきました。
このUCLは,幕末に薩摩藩から派遣された薩摩スチューデントと長州藩から派遣された、いわゆる長州ファイブの方々が学ばれた大学でもあり,もちろんイギリス屈指の大学でもあります。
アンダーソン教授の案内で生徒たちはその薩摩スチューデントと長州ファイブの功績をたたえるモニュメントとアンダーソン教授の研究室を見学させていただきました。アンダーソン教授の研究室には薩摩スチューデントらのイギリスでの生活をサポートされた、有機化学の研究者アレキサンダー・ウイリアム・ウイリアムソン教授の肖像画が掲げられており、ウイリアムソン教授の功績を学ぶことができました。ウイリアムソン教授の存在が近代日本の礎になったと言ってもいいという強い印象を受けた生徒もおりました。
写真下:薩摩スチューデント・長州ファイブの功績をたたえるモニュメントの前で
この後,場所を移し,UCLの紅林秀和教授とロンドン衛生熱帯医学大学院博士課程で学ばれている遠藤彰先生から研究の内容やこれまでの経歴,大学受験やその後の生活の話など数多くの興味深い話をしていただきました。
紅林先生は,
「偶然の出会いが人生を変えるきっかけとなる」
「過去の物にそんなに価値があるわけではなく,社会が必要とする新しいことを学んで使えるスキルこそ大切」
「自分の可能性を信じて,目の前にあるものを大切に」
と生徒へメッセージをくださいました。
写真下:生徒一人ひとりの目を見て話をしてくださる紅林先生
遠藤先生は,徳島の公立高校から現役で東大理3に合格され,現在はロンドンで感染症について研究をしておられますが,ご自身の高校3年生のころの受験勉強の取り組み方についてアドバイスをしてくださいました。
「自分の立ち位置を正確に把握する」
「目標に向け,ペース配分を考える」
「物量で勝負」
を心得てほしいと話され,どのような問題に取り組むべきかを紹介されました。また,辛くても長時間の学習時間に慣れることが大切であるとも話されました。
写真下:「自身の現状を把握することが大切」と話される遠藤先生
UCLでのお話は,前日のANAでの話にもあったように「今からどうあるべきか,しっかり意識して,できることを全力でとりくむこと」を改めて大切だと感じた生徒が多く,モチベーションをさらに高めるものとなりました。
お忙しい時間を割いて生徒たちへメッセージを送ってくださった紅林先生,遠藤先生,大変ありがとうございました。
7日目の研修も,人類の歴史や文明の進歩,その時代時代に生きた人々の生き方から自分自身やこれからの人の在り方を考える大変貴重なものとなりました。