パリでの生活も8ヶ月目に入りました
12月になり寒い日が続いています。先日の早朝,パリの街は朝もやに包まれました。
写真下:朝もやに包まれるノートルダム大聖堂
街はクリスマスムードが高まってきました。デパートはじめ,いろいろなところにイルミネーションや装飾が施されています。
写真下:近所のデパート入り口のクリスマス装飾
スーパーや雑貨店にはクリスマスに部屋を飾るオーナメントがたくさん並べられています。近所のスーパーの店先には,ツリー用のもみの木が売られていました。値段は「大」が29.95ユーロ(約3,900円),「小」が19.95ユーロ(約2,600円)でした。
パリの冬の風物詩のひとつに,街角の「焼き栗売り」があります。ドラム缶で作った簡単なバーベキューマシンで栗を焼き,辺りに香ばしい匂いを漂わしています。私も買って食べましたが美味しかったです。
11月から各地でクリスマスマーケットが開催されています。たくさんの出店が並び,多くの人で賑わいます。
私もシャンゼリゼ通りのクリスマスマーケットに行ってみました。数え切れないくらいの出店や移動遊園地などが並び華やか。クリスマスの飾りだけでなく,食べ物の出店も多かったです。
そんな賑わいの中にもテロの影響が。武装したフランス軍兵士がいたるところで警戒を行っていました。
テロ事件で警戒が厳しいパリですが,加えて,現在パリでひらかれている気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)もそれに拍車をかけています。世界100カ国以上から各国の首脳が集まっているわけですから,街はピリピリです。会議開幕の11月29・30日,混乱を避けるためパリ市内への自家用車の乗り入れが制限されました(そのかわりに,この2日間地下鉄とバスは全て無料になりました)。
私が住むアパートの近くにパリ警視庁がありますが,その前にはたくさんの白バイが並んでいます。各国首脳の車列を警護するための白バイのようです。
写真下:ズラリと並ぶ白バイ
そのパリ警視庁正面玄関は,現在夜になるとトリコロールにライトアップされています。
写真下:3色にライトアップされる警視庁
テロ事件発生から2週間経った11月27日,国家追悼式典が行われました。その日,初めて事件現場を歩きました。事件発生以来,黙祷をするなど自分なりに哀悼の意を表してきましたが,現場に行くことにはためらいがありました。それは,どこか自分の中で犠牲者を悼む気持ちよりも野次馬的な興味のようなものが大きい気がしていたからです。
しかし,日が経つにつれ「たった1年間とはいえパリの住民である以上,現場を見ておかなくてはならない」と気持ちが強くなりました。また,ある友人から「現場に行くことがそこに暮らす人の責任であり,権利ではないか」「悲しい出来事だが,歴史の証人として,見て,伝えてほしい」という言葉をもらいました。
事件現場では手を合わせることしかできませんでしたが,今は行ってよかったと思っています。
写真下:現場のひとつとなったカフェ
写真下:最も多くの犠牲者を出した劇場の前でフランス国旗を持つ男性