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2019年11月 6日 (水)

令和元年第3回甲南塾を実施しました。 11/1

11月1日(金)、本校アリーナで令和元年第3回甲南塾を実施しました。

今回お招きした先輩(講師)は、甲南第25期生の田ノ上 直人(たのうえ なおと)先輩です。

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田ノ上先輩は、1974年に本校を卒業後、九州大学工学部に進学。大学卒業後は、関東自動車工業株式会社(現・トヨタ自動車東日本株式会社)に入社されました。同社の技術統括部チーフや取締役を歴任後、2012年のトヨタ自動車東日本株式会社発足後は、常務執行役員、専務取締役を歴任。現在はエグゼクティブアドバイザーとしてご活躍中です。

今回「『希望』と『感謝』が道を切り拓く」という演題でご講話いただきました。 

トヨタといえば「自動車」を思い浮かべ、多くの生徒がそのイメージを持っていました。もちろん自動車生産もですが、実は様々な業種(17社)が集まった「トヨタグループ」という大きなグループ企業であることがわかりました。

写真下:会社の仕組みなど詳しく説明くださいました。

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ひとくちに自動車生産と言ってもどうやって生み出されるかは案外知らないものです。田ノ上先輩が所属されるトヨタ自動車東日本株式会社が行っている自動車のデザイン、設計、生産などについて、スライドを使ってわかりやすくご説明くださいました。

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続いて、ご自身のご経歴をお話くださいました。岩手工場長だった2011年の東日本大震災の時、工場一丸となって復興に向け汗を流したお話は特に胸を打つものがありました。

高い壁や解決困難な事案に幾度もぶつかり、乗り越えてこられた田ノ上先輩が甲南生にメッセージを贈ってくださいました。

〇希望を持ち続け、その立場、環境に応じて出来ることをなるべく行った。

〇友人や家族とのふれあいが頑張りの支えになった(オンとオフ)。

〇苦しいことから逃げずに、必ず出来ると信念を持った。

〇リーダーが責任を持ち、痛みを分かつことで部下が頑張ってくれる。

〇素直で真摯な姿勢、感謝の気持ちが多くの人から協力を得ることに繋がる。


質疑応答では多くの生徒が手を挙げました。一部を紹介します。

Q.部下やチームのやる気を出させるためにやったことはなんですか。

A.「部下の失敗は自分の失敗と思え」「部下を背負え」。報告を受けて承認したら全て自分(上司)の責任。そうすることで信頼関係が生まれ、チームが強くなる。

Q.落ち込んだ時の切り替えの術を教えてください。

A.企業人として勤めてきた中で、相当落ち込んだこともある。そういう時こそ家族の支え、笑顔がありがたい。リフレッシュすることが大事。生きていればいいことがあるという気持ちも。自分一人で抱え込むと負のスパイラルになるから、人とのコミュニケーションが助けになる。 

Q.未来の車はどのようになりますか。

A.自動車電動化の波は必ず来る。早ければ2〜3年後には自動車の主流になるかもしれない。そして、自動運転。まずは電動化とあわせて過疎地で進むだろう。情報センターとリンクして自動車がどういう状況にあるかなどネットワークも進化していくだろう。 

Q.高校時代に学んだことで今にいかされていることはなんですか。

A.数学でも英語でも、勉強することが土台となって吸収力がつき、大学や社会に生かされた。

田ノ上直人先輩、素敵なご講演ありがとうございました!

写真下:生徒会長の今別府くんと固い握手をする田ノ上先輩。

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