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甲南高等学校

剛 明 直(ごうめいちょく) 気高く 優しく 健やかに 

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2022年7月21日 (木)

一学期終業式式辞

今年も甲南高校の一学期の最終日は,慌ただしく過ぎた。午前中大掃除で爽やかな汗をかき,その後,SSHの最終報告会を行った。1年生は小論文も書いて貰い,その後,先日のクラスマッチや各種表彰,更に全国大会出場者への激励,ダン先生とのお別れなど節目の一日が慌ただしく過ぎている。先週のコロナの急拡大の状況から心配することも多かったが,まだまだ感染対策を緩めてはならないが,本校では,落ち着いた状態になりつつあることにほっとしている。思い返すと,一年前の終業式では,久しぶりに2学年が体育館に入り,一学年だけズームでの配信を試行した。今年は,午前中から全て配信で行っているが,時間の経過は,こういったものへの順応に繋がっている。リモートでの在宅勤務から,東芝やNTTは原則在宅勤務とするなど,新たな動きも出ている。しかしながら,コロナ禍で在宅を認めていたホンダは,原則週5日出社に戻している。それぞれの動きの深読みもしてもらえたらと思う。また,ICTを活用しての話は,今の3年生が1年生の時に,自宅学習期間中に試行している。今回の自宅待機対応でも一部施行が行われたが,一年生には本日タブレットの配布を行い,更に活用を深めてもらいたい。
 さて,ダン先生をお送りするが,本当に感謝している。熱心なALTというだけでなく,土木工学を専攻してきたという面,俳句の教科横断型授業で見させてもらった幅広い教養など,その多面的な才能から,影響を与えて貰って感謝している。文理融合型という表現をよく聞くが,実は新しい話ではない。赤﨑先輩のノーベル賞は有名だが,日本人のノーベル賞第一号は誰だったか。そう,物理学者湯川秀樹だが,彼は珠玉のエッセイストでもある。同様に,森鴎外が,実は陸軍医学界のトップとして活躍した話も有名であり,医学の留学でドイツに渡ったときの恋をベースに書かれたのが舞姫である。このように,例えば文武両道というが,極めることと,広く求めることは決して不可能では無いと思う。極端な言い方になるが,意欲・能力・工夫があれば,二兎も三兎も追えると思う。意欲というには大げさかもしれないがきっかけの部分で,考えてもらいたいことがある。SSHも三年目になると他の学校では経験できないようなプログラムの紹介がある。5月の全校朝礼で紹介したこの夏に実施予定の女子対象のスタンフォード大・トロント大6日間オンラインサマーキャンプ,テルモ財団からの紹介で全国11の高校に対して,国内の先進的な研究機関に赴きそこで研究をする,もちろん経費は財団が持ってくれるなど,いずれも魅力的なものであったにも関わらず,応募者が無かった。残念である。中には,そんなのがあったのと思う諸君もいるだろうが,宮脇先生にお聞きすると他にも本当に多く紹介が来ているのに手が上がらなかったということだった。一年生には,5月にオンラインで先輩の話を聞いてもらった中でも,課題研究を文武と共に三つ目の柱として取り組んだことが話されたが,それ以外にも卒業生の保護者から,探究したことと学部選びとの相関の話も聞いた。きっかけは,待っていても来ない。自ら求める姿勢を忘れないでほしい。また,学びにUKの選考においても,こういった事業に取り組んできたかを選考の参考にするべきということも考えられる。
 関連して,年度当初に話した「勉強から学問へ」「アウフヘーベン」という点についても,言及する。先日配られた「進路の手引き」にも書いたが,先程の例ではないが外の,他人のことから自分の在り方を考え,自走する姿勢というのは出来ていただろうか。方法論や,他への参考依存度はそれぞれ異なると思うが,大切なのは,自分で考えるということだ。手引きの合格体験記も今年も興味深い物が多かったが,甲南スタイルにのることの大切さを言いながら,先生の言うこと全てを鵜呑みにするのは時間の無駄いうものもあった。限界を超える意味でも,否定の意味でないクリティカルシンキングは大切である。
 アウフヘーベンも,簡単に言えば,現状を肯定・否定両面で捉えて,次の高い段階へ進むことだ。各人が,自分の一学期を両面で捉えて,次へ進んでほしい。

一学期のまとめとして,外にも言うべきことは沢山あった気がするが,いずれにせよ途中経過である。現状肯定に立つか,現状否定に立つかはそれぞれだが,先程から述べているとおり,広い視野で,より自分とって厳しい尺度で,二学期からの成長に繋がる夏の過ごし方を期待したい。

鹿児島の夏は暑い。しかし,気温を見る限り,全国ではもっと酷暑の所もある。炎天下で目的に向かって頑張っている高校生も多い。負けるな,甲南生。

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