「我らの貴婦人」よ、美しい姿をもう一度!
芸術・美術工芸を担当している上原です。
私は、2015年4月から2016年3月までの1年間、鹿児島県美術留学生としてフランス・パリに留学しました。その間、フランスでの生活の様子などを当ブログ(カテゴリー 03-8 上原先生パリだより)で紹介いたしました。
留学中住んでいたアパートのすぐ近くに、パリのシンボルのひとつであるノートルダム大聖堂がありました。1804年にナポレオンが戴冠式を行うなど歴史の大舞台ともなったノートルダム大聖堂は「我らの貴婦人」と呼ばれ、フランス人の心の拠り所でもあります。
そのノートルダム大聖堂で現地時間4月15日夕方、火災が発生。約15時間燃え続け、屋根や特徴的な尖塔が焼け落ちました。その様子は世界中に発信され、テレビやインターネット等で多くの方がご覧になったことと思います。
1年間毎日眺め、多くのスケッチを行なった私としても大変ショックでした。バラ窓(ステンドグラスの窓)や宝物の多くは消失を免れたようですが、美しい姿、800年の歴史が失われてしまいました。
写真下:鎮火後の様子。高さ90mの尖塔が無くなっています。
(今年度の美術留学生・繁昌絵美さん提供画像)
フランス政府はノートルダム再建を表明していますが、その方向性は議論を呼びそうです。
どのような形で再建されるかわかりませんが、いつの日か再びあの凜とした姿を私たちに見せて欲しいです。
(2015年7月、上原撮影)